先日、とある現場にて安全パトロールを実施した際に、朝礼看板を見上げると「安全標語(スローガン)」が掲げられていました。この「安全標語」は、当該現場の職長会が現場で働いている作業員さんから募集して選出されたそうです。
全国の一般企業や工場などの事業所でも独自の安全標語を掲げて、そこで働く人達へ啓発を促す活動をおこなっていますが、建設業では時期や季節に応じて更新するなど、安全標語を多く活用している印象があります。(私自身が建設業一筋なので、勝手にそう思っているだけですが・・・。)

建設現場における「安全標語(スローガン)」は、建設現場にて起こり得る危険に対して、全作業員が常に安全意識を高く持ち、労働災害を未然に防ぐための有効なツールとして、重要な役割を果たしています。
安全標語は、覚えやすく、また定着しやすいように様々な工夫がされています。

・一目で理解出来るようにフレーズを短くして記憶に残りやすくしている
・実際の作業に直結する内容を入れることで、自分事として捉えやすくする
・五・七・五のリズムや韻を踏む表現を使用することで、自然に口ずさむことにより意識させる

また、最近の傾向として、カタカナやスポーツ用語を取り入れることで、現代的に親しみやすい印象を与え、楽しく安全意識を持てるように工夫されています。
(例)「セーフティファースト、チームで守る」、「安全のゴール、みんなで決める」など。

日常の作業で直面する具体的な場面をイメージさせる内容、命令形・疑問形などを用いることも有効で、より強いメッセージ性を持たせることもできるそうです。
(例)「その手順、本当に正しい?見直そう」、キーワードとして「危険予知」、「ゼロ災害」、など最後に、多岐にわたる安全標語を「カテゴリ」に分けてみました。
①基本的な安全管理
・危険な状況を見逃さない意識 → 「不安全 見逃す心に 潜む事故」など
・個人の安全意識が全体の安全につながるという意識を高める
・家族の存在を意識することで安全意識を高める
・各個人の意識がゼロ災害につながるという意識を高める

②危険予知と確認
・作業前の確認の重要性を促す
・危険予知活動(KY活動)徹底の呼びかけ
・再確認することの重要性を説く

③声掛けとチームワーク
・コミュニケーションを通じて安全な環境を作ることを促す
・挨拶が安全な環境作りの基本であることを示唆する
・危険を指摘する勇気と、それを受け入れる心の重要性を伝える

④ヒューマンエラー防止
・思い込みによる危険を警告する
・焦りや油断が事故につながることを注意喚起する
・慣れた作業ほど油断せず、注意が必要だと伝える
・異変に気づくことの重要性と、それを共有することによる事故防止を促す

もし、職場や現場にて安全標語を作成することがあれば、参考にしていただければと思います。自分が作成した安全標語が、一緒に働く人たちの笑顔につながる、なんて素敵ですよね。

 

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