個人的なことになりますが、現在ボランティアとして、児童養護施設に在籍している高校3年生の進路相談をしています。
文部科学省の調査によりますと、2021年度の全体の大学進学率は54.9%で半数を超えていますが、厚生労働省の調査によりますと、児童養護施設を出た高校生の大学進学率は2020年5月時点でわずか17.8%です。

これは進学する為のハードルが高いことが挙げられます。具体的には「お金」と「学力」が課題だと思っています。施設で暮らしている高校生は、基本的に18歳を迎えると児童養護施設を退所しなくてはなりません。高校卒業と同時に施設を出て、一人暮らしをします。その為、施設にいる間に一人暮らしの為のお金をアルバイトをして貯めています。平日は授業が終わって、18~20時の間の3~4時間又は土曜・日曜日になります。アルバイトが終わって帰宅してから宿題や予習をしなくてなりません。又進学する為には多くの学費が必要であり、奨額金制度もずいぶん増えましたが、返済不要の給付型奨額金はハードルが高く、通常の奨額金は社会に出た時に借金として残り、返済をしていかなけれなりません。その上生活費も必要になります。

ボランティアに参加することで、高校生から教わることも多いです。本当は高校生に進学するにしても、就職するにしても必要な一般的な知識を伝えていますが、逆に毎回教えられています。物事の考え方や問題に対して真摯に受け止めるひたむきさ。頭が下がります。年齢と共に誤魔化すことや小手先のテクニックを覚え、根本的な問題を先送りにしてまっていないか?考えることが多いです。

 

東和コーポレーション お仕事のご依頼