建物が建つうえでの工法の種類には、木の板を使いコンクリートが固まった後に取り外す在来工法、デッキプレートを床材に使用しコンクリートが固まった後もそのまま使うデッキ工法などがありますが、その他にも工法が存在します。

今回は“PC工法”について話したいと思います。PCとはプレキャストコンクリート(成形済みのコンクリート)という意味があります。この工法は、以前までの現地で型枠にコンクリートを流し込み固めて成形していく従来の工法とは違い、柱や梁を事前に工場で運搬可能な範囲の大きさで製造して、現場に運び組み立てる工法です。

この工法では、工場で大量生産されたコンクリート部材を現場で繋ぎ合わせるだけなので、短い工期で建物が建ちます。従来の工法では、コンクリート打設後に養生する期間が必要なためにPC工法より長い期間がかかります。また、工場での製造時にも鋼製の型枠で成形しているので再利用が可能で、現場ごとに作られる型枠では、このようなことは出来ません。品質においても、現場でコンクリート打設するよりも工場で成形する方がコンクリートの充填も型枠の隅々まで均一に行えます。

工場で成形される関係上、スリーブ取付箇所などは事前に成型時から開口などが行われていることが多いです。更に、PC工法に追加でPCa工法というのが加わっている場合があります。簡単に説明しますと、工場で成形する際にPC鋼材という高強度の材料をを引っ張りながら行います。これにより延ばされたPC鋼材は元に戻ろうとする性質でコンクリートに圧縮力を与え、強度が高まるのです。

これらの工法により柱の数を減らし、大きな空間を作ることが出来ます。現在では、物流センターなどや大型商業施設などに利用されています。今後はこのような新しい工法が増え、工程や期間なども変わって建物の自由性も上がるのは街の景観としてもワクワクしますね!

 

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