都内某所で、「フルハーネス型安全帯使用作業特別教育」の講習を7月20日(水)に行いました。
2022年1月2日以降は旧型の安全帯は使えなくなり、旧型の安全帯の名称が「墜落制止用用具」に変更されています。旧規格と新規格の見分け方は「墜落制止用器具」の記載があるかどうかです。旧規格には「安全帯」などの記載があります。メーカーによって表記の仕方が変わっている場合がありますので、注意が必要です。

今まで日本では胴ベルト型安全帯が主流でしたが、アメリカ、ヨーロッパでは胴ベルト型安全帯は安全帯としては認められていません。これは考え方の違いで、ヨーロッパなどの安全帯は登山用具から発展している為、落ちることが前提で作られているからです。氷の壁面や切り立った崖をアイスアックス(鎌みたい形をしている)やハーケン(岩壁や氷壁の登攀の際,岩や氷に打ち込んで,確保の支点や手がかりなどに用いる鋼鉄製の釘)など使って登ります。当然ハーケンなどが外れれば、崖から墜落してしまします。アメリカ、ヨーロッパの考え方は「落ちた時に助かるにはどうすればいいか」という考え方です。

日本の考えでは「落ちないようするにはどうすればいいか」という考え方になっているので、仮設の安全設備が充実しています。万が一落ちた時は胴ベルトで支えればいいという考え方です。落ちた時の姿勢の保持や体への負担を軽減するのは、フルハーネス型の墜落制止用具です。胴ベルト型の墜落制止用器具はベルトを支点に体が「くの字」に曲がり、頭部が下を向き、うっ血状態になってほとんどの場合、気を失ってしまいます。また、脳や内臓に与えるダメージは大きくなります。

今後現場の高所作業においては「フルハーネス型の墜落制止用具」が主流となっていくと思います。高所で作業する可能性のある方は、「フルハーネス型安全帯使用作業特別教育」を受講することをお勧めします。出張講習も行っています。お気軽にお問合せ下さい。

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